看護師としての第一歩を踏み出したばかりの頃、理想と現実のギャップに戸惑い、転職の二文字が頭をよぎることは決して珍しいことではない。
しかしできれば、「石の上にも三年」という言葉に習い、早期の離職はなるべく避け、慎重に判断するのが望ましい。
なぜなら、新人時代に積み上げるべき臨床経験は、その後の看護師人生を支える強固な土台となるからだ。
基礎が固まっていない状態での環境変化は、技術の習得を遅らせるだけでなく、自分自身の自信をさらに削り取ってしまう可能性がある。
看護師の中途採用の市場において、病院側が求めているのは現場ですぐに動ける即戦力の人材だ。
一年も満たずに退職してしまった場合、次の職場への応募に際して、教育の手間がかかるという理由で敬遠されるケースも少なくない。
また、短期間で職場を去ったという事実は、忍耐力や適応力があるのかと疑念を持たせるデメリットになる。
よって安易な転職は、キャリアに傷をつけるだけでなく、自分を追い込む結果になりかねないことも頭に入れておいてほしい。
もし、心身の健康を損なうほどの過酷な環境であれば、早急に場所を変えるのが賢明だ。
転職するかの判断基準となるのが、心身健やかに働けるか否かということ。
今の職場で学びを得るよりも、心身を守る必要があるなら、辞めるのが望ましい。
ただ、見誤ってほしくないのが、成長の苦しみをストレスと捉えてしまうことだ。
教育体制が整っている職場であるほど、最初は苦労するものだ。
最初は大変かもしれないが、目の前の技術を一つずつこなすことに集中しよう。
将来的に長いスパンで見れば、その苦労が自身の大きな武器になっていることに気付くはずだ。
特に新人の頃は右も左もわからず、頭の中に「辞めたい」という気持ちが渦巻きやすくなる。
上記で働き続けるメリットを語ってはいるが、最終的には個人が判断して決めることである。
辞める決心がついている人は、ぜひ新人の転職のヒントを参考にしながら、成功への道を歩んでいってほしい。